作家略歴と想い

梅原 美希(Miki Umehara)
滋賀県大津市出身
高校卒業後、国立大学の芸術文化課程に進学し、美術や文化について学ぶ。卒業後は、小売販売業やアパレル業界で働きながら、日常の中にある「ものづくり」に触れる。
その後、より精密な手仕事に興味を持ち、歯科技工士の道へ進む。専門学校を卒業し、技工士として歯科技工所や歯科医院でミクロン単位の精度が求められる世界で技術を磨くが、機能美だけでなく、自由な表現としての「ものづくり」への思いが募り、美術館のイベントスタッフとしてアートの世界に関わる。
やがて『手を動かし、素材と向き合うものづくり』が自分の本当にやりたいことだと実感し、京都の十代以上続く窯元に師事。陶芸の基礎を学び、その後、滋賀県大津市で独立。
これまでの経験が、自分の作陶スタイルにも影響を与えていて、異なる分野で培った技術や視点が、器づくりの発想や素材への探求心につながっていると感じている。
現在は、イッチンや掻き落としの技法を用いて作陶。食卓から飲食店まで、幅広い場面になじむ器を手がけている。釉薬の流れや土の質感を活かしながら、使うほどに風合いが増し、日々の暮らしに自然と溶け込むようなうつわ作りを大切にしている。

梅原 幸治(Koji Umehara)
滋賀県大津市出身
『ものづくり』への興味から、京都の私立大学を中退し、コンピューター専門学校へ進学。
IT業界でプログラマー、営業・総務、エンジニアとして働いた後、行政書士資格を取得、行政書士として契約業務に携わる。しかし、『形のあるものを生み出したい』という想いが次第に強くなり、飲食業(焼鳥店)に挑戦。
焼鳥店を経営するなかで、器(うつわ)が料理の印象を左右することを実感し、陶芸の道へ。
十代以上続く窯元に師事し、その後、京都市産業技術研究所「伝統産業技術後継者育成研修 陶磁器コース」にて伝統的な陶芸技術を習び修了。
現在は、日常使いの器や飲食店向けの業務用食器を制作。釉薬の質感を生かし、料理や暮らしの一部として自然に馴染むうつわを目指しています。
手に取る人の時間に寄り添う器を、一つひとつ丁寧に作り続けています。